読了@江戸川乱歩「孤島の鬼」



高階 良子氏が描いた漫画で、「ドクターGの島」というのがある。
このコミックスが、まだ私がいたいけな頃に家に有り、そしていたいけな私は割とこのグロナンセンスな漫画が好きだった(←問題有り)
この原作が江戸川 乱歩の「孤島の鬼」が原作だった事を、先日ふらふらと図書館に行ってこの「孤島の鬼」を見た途端に思い出し、懐かしさと興味が手伝って借りてみた私だ。
そして感想、

江戸川乱歩の名は、伊達じゃなかった…!

正直江戸川作品は「屋根裏の散歩者」とか「芋虫」とか「十銭銅貨」とか「陰獣」とかの短編位しかチラチラと読んだ事は無かったのだが、何というか、すごいな、「孤島の鬼」は、色んな意味で。
江戸川乱歩を舐めていた事を痛感した。

※「孤島の鬼」と「ドクターGの島」の主要人物の相違点
主人公:箕浦金之助何とかという女の子(名前忘れた)
探偵 :深山木幸吉主人公のお姉さん
友人 :諸戸道雄諸戸道雄(変更無し)
殺人犯:子供小人

さてここで問題です。
「ドクターGの島」では、主人公は女の子に改変されていました。
それは何故でしょう。
①少女漫画だから読者層に合わせた。
②男ばっかだとむさいから。
③なんとなく。
多分答えは、
④諸戸が主人公の事をしているから(爆死)
これは驚いた。驚いた……読み始めて、「あれ?主人公男なんだ?じゃぁドクターGで主人公に真っ向片思いしていた諸戸は単なる友人なのか」と思っていたら、何の事はない、原作でも諸戸は普通に主人公に真っ向片思いしていた。
アワワワ……!
そして主人公の箕浦金之助は、孤島の鬼以上に鬼だった。
孤島の鬼

この後も恐れを知らぬ箕浦金之助の諸戸に対する悪行三昧(諸戸の気持ちを知ってて恋人の惚気をする、諸戸の気持ちを知っててその胸でイヤイヤをする、諸戸の気持ちを以下略)は延々と続く……天然ならまだしも、こいつ分っててやってます。完全に鬼です。
諸戸がなまじ良い奴で理性的で天才で主人公に惚れてなければ完璧超人なだけに、全く報われない上にその出生の秘密もあいまって可哀想でなりません。
お前箕浦の何処が良いんだ!正気に戻れ!!
なんというか、今の時代だと検閲かかって発表できないんじゃないだろーかというこのストーリーの本来おぞましい部分である、殺人だの人造不具者だのが、正直この主人公の極悪さの前では丸っきり霞んでしまうところが凄い。
全部主人公が持ってっちゃってる……誰かこいつをどーにかしてください。
私は箕浦が幸せになる事に断固反対する!
江戸川 乱歩「孤島の鬼
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